8見えないものに信頼を得る
視点を変えた本当の安心を提供
データユニオン様の企業理念を教えていただけますか?
代表 森川良三 氏
我々の仕事は地盤調査測量ですので、目に見えるものではありません。提出するものは図面、データなどになります。このようにいわゆる商品が無い会社の場合、何を商品として考えるかと言ったときにそれは「信頼」だと思っています。調査の仕事に携わる以上、その提出されるデータが信頼できるものでないと調査にはなりません。いかに形の無い物に信頼を得るか。これに尽きると思います。
データその物の信憑性はどこから生まれるか?それは仕事を受ける初めの受付態度から始まっており、営業の相談対応、現場での作業態度、それらがすべて積み重なって、最後に自分たちが提出した物に乗せられて信頼が得られると思い、創立以来それを忘れる事の無い様、努力してきました。 もちろん、あらゆる要因から「信頼」を失うという事もあります。そういったときはそうした事態をいかに解決するか?に全力をあげます。それが上手く行けばさらに信頼度は高まりますし、逆もあり得ます。いずれにせよ、常に「信頼」を得るにはということに全力を上げてきました。
御社の業務内容を教えていただけますか?
社屋風景
主に一般住宅(木造2,3階やRC3階位まで)の建物を対象に、建物に関してビルダー(大工・住宅メーカー)はお客様(施主)への安全性を確保する義務があります。それのお手伝いが主な仕事内容です。いかに安全で安心感のある建物を建てるか?という義務を果たす上で、どうしても必要な項目が「その土地に家が建つかどうか?」です。建設プランが敷地に対しての各種法規制に適合しているかどうか、最も快適なプランは何か?といった事を確認していきます。
建物の安全性を確保する為の大きな要因を閉めるものの一つに「土」があげられます。建物を支えるだけの強さの無い土、その上にある建物は沈みます。一般に「この建物は沈むよ」と言われたらドキッとしますが、単に沈むだけなら、それほど問題はありません。問題は「斜めに」沈むかどうかです。平行に建物が沈んでいくいわゆる「同沈下」であれば問題がないのですが、庭先で1cm、玄関先で10cmの沈むような「不同沈下」が見られた場合、その家は住む事が難しくなります。その不同沈下をさせないためにあらかじめ土地の調査を行うのが「地盤調査」です。スウェーデン式サウンディングにより、地盤の固さや地歴を確認し、当該地の近隣の既存建物の傾きや電柱、ブロック塀などの状況などを調査し、その土地の地盤状況を調査して判断する。あらゆる総合的な情報をもとに土地の状況を見極めるのが地盤調査としています。不同沈下は一度起きてしまうと、どんなに高い家であっても不動産価値がなくなってしまいます。つまり不同沈下の可能性は土地の資産価値に直結しているものなのです。そういったことを家を建てる前に徹底した調査を行い、そして地盤調査を行って不同沈下の可能性のある土地だと判断された場合、資産擁護の視点から不同沈下を止めるため地盤補強工事を行います。
測量部 吉田卓朗 氏
御社のセールスポイントを教えていただけますか?
私たちにとっての消費者、エンドユーザーはもちろん施主に当たるのですが、クライアントはビルダー(工務店)になります。そこで私たちは「ビルダーにとって良いデータを提供する」という事を念頭に置き、ビルダーを守って行くということが他社さんとの大きな違いだと思います。私たちの業種の場合「お客様は神様」のような対応で、お客様の言うことを何でも聞いていく事は、必ずしもお客様の為にはなりません。そのため、私たちはそのような点で、消費者を守るには、生産者がどこかで守られなければなりません。私たちにとってのユーザーは施主さんではなく、工務店です。
地盤調査行い、地盤が悪ければ補強工事を行いますが、補強工事を行えば施主もビルダーも出費が増えます。それにより施主が契約を破棄してしまったとなると、工務店に収入が入らず、工務店は困ります。このような流れではビルダーを守れません。ここで初めて私たちに高い技術力が求められます。つまり、危険な地盤を感知できた場合、エンドユーザーの安全を確保するために、「危険です」と言って地盤改良をすぐ実行することは簡単ですが、逆に安全を確保するために「安全です」と言って安全な要素を見つけ出すほうが難しいのです。「安全です」と言い切るために「なぜ安全なのか?」の調査をする、そのほうがはるかに高い技術力を要します。その結果を提示出来る事は、施主にとっても、工務店にとっても良いことです。
私たちは地盤補強工事を行う会社ですが、このように補強率を下げています。これは、私たちが求めているのは、いかに高い補強を行って稼ぐかではなく、もっとも合理的な判断でもっとも合理的に家を建てる事を考えて、お客様の信頼を得るか!という事を求めているからです。他社さんよりも補強率が20%、30%低くても、それによって多くの工務店の信頼を得て仕事の以来を受ける。これが理想です。
今後広げて行きたい分野はありますか?
社内風景
お客様への補償です。地盤に関わる不具合があった場合です。地盤調査をした、または地盤改良をした土地において家が傾いた場合、家を直す必要があります。この直すときには、平均して、6-700万かかります。非常に高額になりますが、直さないと住めません。もし、我々が調査をした際、その後で家が傾いた場合(施工中の手抜きや、自然災害などは除きますが)地盤補償を使用して地盤強化を行うためのシステムです。「地盤補償」の制度はすでに存在していますが、私たちはさらにさらに手厚く利用しやすいものを準備しています。更なるお客様への安心と信頼をさらに強めるシステムを今後展開し強化していきたいと思っています。
社屋風景